九州労災年金支援センター

訪問時のエピソード

熊本震災後の仮設住宅(バリアフリー)での今の暮らし

熊本県在住の作本誠一さんを訪問しました。
平成28年4月の熊本震災で、多くの方が自宅の倒壊等の被害に遭われましたが、作本さんもそのお一人です。
現在は、益城町福富仮設住宅(バリアフリー)にお住まいです。
作本さんは、19歳の時、仕事中の転落事故で頸髄損傷となり、車椅子生活を余儀なくされていましたが、この震災による自宅倒壊により、さらに日常生活は厳しくなりました。
当時の状況について、平成28年11月17日掲載の熊本日日新聞の取材に、「指定避難所や福祉避難所の閉鎖に伴い、7箇所の避難先を転々とした。満足に風呂にも入れず精神的に辛かったが、周囲の人が気遣ってくれて乗り越えられた。」と述べておられました。

その後、「熊本モデル」と称される日本初のバリアフリー仮設住宅に入居されました。
部屋の広さは2DK(37・3平方メートル)で、玄関やトイレ、浴室の段差が解消され、出入り口の幅は80センチ以上あり、車椅子で楽に通ることができます。「風呂場は介護者用のスペースが確保され、洗面所では車椅子に乗ったまま方向転換ができる、我慢して待ったかいがあった」と今は喜んでおられました。
特筆すべきは、住宅の裏側の縁側(濡れ縁)と車椅子のための舗装で、東北震災のボランティアの方のアイデアが採用されたものと教えて頂きました。
作本さん自身も、震災時に支えてもらった周囲の方々への感謝の心を持って、積極的に地域住民の方々と親睦と連帯を図る活動をなされており、前向きで生き生きとしたお姿に感動もいたしました。

熊本県担当労災ケアサポーター

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作本さん

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濡れ縁と車椅子利用のための舗装

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福富仮設住宅

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